中廊下タイプでない限り、マンションには北と南、または東と西というように、両側に開口部があります。したがって、南向きの住戸にはバルコニー側は一日中陽が当たりますが、北側の居室には一日中陽が当たらないということになります。これが東向きや西向きだと反対側もある程度の陽当たりが確保できます(一方は午前中、他方は午後だけになりますが)。このどちらがいいかは、私の経験からしても即断しかねるほど微妙です。たとえば「寝室は陽が当たらなくてもよい」というのが常識のようになっていますが、しかし、年中陽が当たらないのは実際に住んでみると不満が出るものです。寝具をベランダ側に運んで干すのは結構な重労働でもあります。したがって居間と反対側の部屋を寝室に使う、あるいは子供部屋にするなどという場合には、果たして南向きにこだわるのがいいかどうか一考の余地があるでしょう。L字型やコの字型のマンションでは、東向きや西向きの住戸は、南向きの住戸よりも価格を低く設定してあります。他の住戸によって日照が妨げられないときは、こちらのほうが買い得な場合も少なくありません。南向きだけにこだわるのは得策ではないと私は思います。